ナショナルトレジャー

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  • 日本美術の原点は、味わい!
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 海に臨み山に囲まれ、多くの川がある日本列島。日本の美は、自然のようなAnother Worldに寄り添う中から育まれました。 歴史を辿れば、7世紀からシルクロードを通じての大陸の美、16世紀大航海時代の南蛮美術、19世紀からは欧米美術を積極的に受け入れて、日本美術は発展します。でも渡来、舶来の美を学んでも、やっぱり味わいを求めた日本美術。季節の移り変わりを山菜の苦味で味わうように。例えばデュシャンの美が配置の面白さなら、日本の美は添えの妙。Another Worldに寄り添う妙。そこにGood Valueが生まれます。

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  • 日本の美術とは?を浮かび上がらせる特別展
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 日本の美術とは?を浮かび上がらせる特別展 フランス人のマルセル・デュシャン(1887 – 1968)は20世紀、美術の伝統的な価値観に衝撃的な影響を与えた作家。彼の「レディメイド」作品は、機能をもつモノを日常的な用途から切り離し、「芸術作品」にした。この特別展では、東京国立博物館所蔵のナショナルトレジャーも展示。東洋で文化・芸術造形の最上位の書が、日本では日常的な用途を持つモノにもなる。意味だけでなく、文字の形と配置が美となる。その美の原点、東京国立博物館本館(国宝室)において2018年10月30日—11月25日に展示される宝簡集も見比べて下さい。 東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」 (東京国立博物館平成館特別展示室第1室・第2室2018年10月2日—12月9日) 観覧料金 一般1200円、大学生900円、高校生700円

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  • 明日をも輝かせる仏像の目に注目の特別展!
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 明日をも輝かせる仏像の目に注目の特別展! 東京国立博物館本館国宝室で、2018年10月2日—10月28日に展示される虚空蔵菩薩像 は、平安時代12世紀の仏画。時は移り12世紀末には、全国規模で源氏と平家の内乱が発生。平家は、南都奈良の東大寺の大仏さまも焼いてしまいます。さらに大規模災害が重なります。まさに世紀末的な世の中。でも「やっぱりそれを乗り越えて行こう!」と13世紀に入り、新しい仏教美術がクリエートされる。その一例が仏像彫刻における。仏像の目の部分に、水晶をはめ込む技法。展示会場で確認してみて下さい。平安と鎌倉の時代の違いを体感できます。 特別展 「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」 東京国立博物館 平成館 特別展示室第3室・第4室 2018年10月2日—12月9日 展観覧料金 一般1400円、大学生1000円、高校生800円

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  • 潤む眼差し、そして唇
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 潤む眼差し、そして唇 1180年から6年に渡り、日本には源平の戦いという大規模な内乱がありました。旧都奈良も焼き討たれ、大きな被害が出ます。インドの王族・貴族のように装飾品を身につける菩薩像。菩薩は悟りのために、広く人々を救います。平安時代までの絵画や彫刻の日本の仏教美術は、伝来した悟りを説くテキストがベースですが、絶望に直面した鎌倉時代は、目前の悲惨な現実に向かう仏教美術が必要でした。内面の悟りよりドラマティックな出会いを求め、水晶を巧みに使う技法で菩薩像が作られます。なぜならテキストが読めなくても、慈悲の温もりを体験できるように。

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  • 奈良国立博物館 お薬師様は、国家の礎。
  • 2018年11月6日 • 特集
  • お薬師様は、国家の礎。 天災、飢饉、疫病。古代の豪族合議の国から、飛鳥・奈良時代の律令国家へとシステムが変わり、3つの災いに対処するのが国家の役割になります。 国分寺ネットワークを作り、各地の疫病対策にも取り組みます。お薬師様は、国家の礎。奈良博で展示される国宝薬師如来坐像は、インド風で細部の彫りもシャープで軽やか。 法と祈りの日本の律令システムの源像でもあります。このお薬師様が彫られた9世紀半ば以降、富士山が噴火し、東北・関東地方では東日本大震災と同規模の貞観地震が起こります。日本列島は天災の活動期に入り、薬師信仰が民衆に広がります。 国宝薬師如来坐像 奈良国立博物館展示 2018年10月10日〜

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  • AI(人工知能)は、影を追えない!
  • 2018年11月6日 • 特集
  • AI(人工知能)は、影を追えない! 「AIは似顔絵を認識できない。似顔絵は人の影だから」。AIは、個人情報を大量に解析し、その人を認識しますが、それは主にその人の傾向。人にはいくつもの自分があり、自身も含めそれは誰にも解りません。「AIは、文字と書の違いが認識できない。でも人は影を認識できる」。影を追うと、誰にも解らない自分や人やその時に近づけます。46億年、自転し公転する地球で、1000万年未満の人の安寧は、近似値でしかなく、解は出ません。現代で解を探すか、歴史に近似値を観るか?国宝書簡。永く巡りながら、美しく変化を繰り返すものがあります。   国宝 宝簡集 巻第二(平安〜南北時代・12〜14世紀) 東京国立博物館本館2室(国宝室)2018年10月30日—11月25日展示予定

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  • 人の影、写楽の影
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 人の影、写楽の影 昔、用件や意思を伝えたのは筆。筆を使えば、その人の影も伝わります。スマホやラインの現代。人は徐々に影を失い、そして機械で済ませる。東洲斎写楽は、江戸寛政期(1794—1795年)のたった10ヶ月で姿を消した浮世絵版画師です。半身や胸像の“大首絵”と言われた役者絵を、大胆な構図で描き、背景は黒一色。一方で日本絵画は、描線と余白を大切にします。だから写楽には、背景を黒一色にする必要性があった。でも写楽の黒には、キラキラ輝く雲母が混ぜられていました。時に不得手から創造が生まれることがあります。黒キラは世界の写楽の影です。

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  • 日本の温もりで包まれる菩薩像
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 日本の温もりで包まれる菩薩像 仏教の多くは、日本では文字、テキストで伝わる。でも文字だけではよく解らない。平安時代も同じ。この仏画に描かれるのは、明けの明星を象徴する菩薩様。無限に知恵と慈悲が収まる「蔵」、データベースから、人の願いを叶える知恵や知識を与える。日の出前の東の空に輝く金星のように、その背景や周囲は、渋い影に包まれます。この色調を日本では、「幽玄」といいます。人間社会と異界、Another Worldとの臨界点に現れる。展示室で、日の出前をイメージしてみてください。この菩薩様が現れる時の空気、感じられます。

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  • 「お陰様」を身にまとう
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 古代から身にまとう服飾には、魔除けや加護されることを象徴するデザインが施されました。 それは現代のファッションも同じ。肌さわりや着心地と同じく、魔除けや加護のマジカル・パワーも皮膚感覚から生まれます。決して頭脳だけからは生まれません。 人に見せる前に、まず自分の皮膚で安心を感じ、特別なパワーを自らに湧き出させるためにあるのがファッション。Another Worldと重なり、パワーを湧かせるGood Valueを、国宝花下遊楽図屏風を描いた狩野長信かのながのぶと同じように、現代ファッション界を代表するアルベルタ・フェレッティも知っています。

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hana
  • 日本美術、影は温もりを表す
  • 2018年11月6日 • 特集
  • 日本美術、影は温もりを表す この屏風は、手前の花や人はカラー、奥の山はインク(水墨)。日本の伝統的なカラーペイントとインクペイントのハイブリッド作品。日本のインクペイントは影を表します。そして古代から日本では山は、異なる世界:Another Worldの象徴でした。 山は、嵐や雨風雨の盾となり、水を蓄えて清流を流し、里の田畑を豊かにしてくれる。そんな山を、古代から日本では「お影」、「お影様」と呼んで崇めました。影とは尊称で、リスペクトするものと人を繋げる存在でした。 大切なのは影の構図。リスペクトの置き方で、MY STORYは安心に近づきます。

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