お薬師様は、国家の礎。
天災、飢饉、疫病。古代の豪族合議の国から、飛鳥・奈良時代の律令国家へとシステムが変わり、3つの災いに対処するのが国家の役割になります。
国分寺ネットワークを作り、各地の疫病対策にも取り組みます。お薬師様は、国家の礎。奈良博で展示される国宝薬師如来坐像は、インド風で細部の彫りもシャープで軽やか。
法と祈りの日本の律令システムの源像でもあります。このお薬師様が彫られた9世紀半ば以降、富士山が噴火し、東北・関東地方では東日本大震災と同規模の貞観地震が起こります。日本列島は天災の活動期に入り、薬師信仰が民衆に広がります。
国宝薬師如来坐像
奈良国立博物館展示
2018年10月10日〜
