埋もれた記憶

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  • ガイド第10回 「もてなしとエレガンス」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 古代から日本文化は、自分たちが住む地域を自分たちだけで住んでいるとは思いませんでした。何かが移ろい訪れることを気配(けはい)で知る感覚を日本文化は持っていたからです。その感覚は、自然を敬うことから育ちました。また自然と暮らするなかで、気配で知る何モノかとの間に、ひとつ「間」を置き、「道」を明ける知恵も受け継がれたのです。それがもてなしとなりました。「はくほどに 訪れ来たる エレガンス」(万環)。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第9回 「鬼瓦と一茶」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 日本文化は古代から外来文化を取り込みながらも、皮膚感覚を大切にします。その感覚は、自然と暮らすことで育てました。例えば江戸時代の浮世絵は、単に情景を描くのではなく、皮膚感覚を伝える情景が描かれた。体験を共有したり、共感したり、ともに面白しさを感じるように。情報は頭で「識別」されず、皮膚で「類別」し、楽しんで、季節季節の厳しさも乗り越え暮らしてきたのです。「夕立や かみつくような 鬼瓦」(一茶)。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第8回 「風の色と芭蕉」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 日本文化は古代から外来文化を取り込みながらも、子供の汗をガーゼで拭くような皮膚感覚を大切にします。その感覚は、自然と暮らすことで育ちました。色や色彩は描かれたモノではなく、現れたもの。そして変化するもの、移りいくものと直感していたのです。この直感が「識別」ではなく、「類別」の感覚を磨き、外来文化も全て初めてとは感じずに、日本人の生きる力を広げるためのモノでした。「石山の 石より白し 秋の風」(芭蕉)。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第7回 「露天と注連縄(しめなわ)」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 世界のアキバの電気街は、戦後東京の駅前から排除された露天商が集まり、露天を連ねたことからはじまります。連ねる力こそ日本古代からの知恵。お祭りで参加者が作り、地域を超えて参加する「連」も同じ。古代の大和朝廷も信仰する神が違う首族を「連」として、一緒に政権を組みました。「連」は柔らかな組織で、きつく締めても「マ」を残す。理屈ではなく、その「マ」に神や偉大なるものが訪れるという感覚で作られた形なのです。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第6回 「遊びとおもてなし」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 日本文化は、実はものすごい遊びの文化。幅広い遊びをもち、それらを文化の土台とする文化なんです。自分と遊び、ひとと遊ぶ。その原点は、恐ろしさを持つ神や偉大なるものとの遊びです。その遊び感覚は、自然と暮らすことから育てました。おもてなしの原点は、その遊び感覚。まじめに生きるだけでは生きてはいけない。大いなるものと遊ぶことを、生きるために学んだのです。それが祭り。日本文化の遊び感覚は、生きる知恵ですね。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第5回 「マと祈り」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 現代私たちが願いをかけるときも、ひとつ「マ・間」を置く古代からの習慣が受け継がれています。願い祈る神や偉大なるものの恐ろしさを、古代のひとは皮膚感覚で知っており、その感覚は、自然と暮らすことから育ちました。恐ろしさ、荒々しさとの間に「マ」を置くのは、自然を借景する庭も同じ。また一服のお茶でもてなすことも「マ」。もてなしもてなされる人の間に、何かの存在を感じています。それが人へのサービスとの違いですね。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第4回 「鬼と福」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 今も続く豆まき「鬼は外、福は内」。日本各地に鬼の伝説やお祭りが残ります。鬼伝説で有名な若狭湾を臨む京都の大江山。異界の象徴とされた、蛇紋岩(じゃもんがん)という特別な岩盤を持つ山です。金属器を作るのに適し、お米のウマミを作るミネラルも豊富。蛇紋岩は地球の深部から現れて出た岩で、母なる大地の象徴。女性にもかさねられる鬼。外の鬼と内の福は、実は表裏が一体でなくてはならぬもの。鬼の見方、変わりませんか?   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第3回 「幸運と気配」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 現代の幸運を招くアイテムも、古代の神や偉大なるものへの感覚を受け継ぎます。つまり「移ろい」です。神や偉大なるものは一カ所に留まらず、訪れ来ると感じていました。その感覚は、自然を敬うことから育ち、何かを気配(けはい)で知る感覚を日本文化はもっていました。私たちの謙虚さも、人よりもまず何かの気配に対してのものでした。目で見えるものと見えないものを合わせる日本の美は、「識別」ではない「類別」の目で感じるものですね。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第2回  「レインボーブリッジと平安貴族」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 現代のレインボーブリッジは、色を合わせかさねる橋。日本文化は古代から色合わせや、裏地を透かす色かさねを楽しんだ。平安貴族の十二単(じゅうにひとえ)や、武家の兜や鎧のグラデーションをつけて色糸を通し連ねる匂縅(においおどし)。私たちは色を合わせかさねて、「移ろい」を感じ取っていたのです。自然もひとも全てものが移ろいいく。それらをあわれみ、また愛でる。雅も天晴れも、その美には「移ろい」があったのですね。   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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  • ガイド第1回 「かぶくと草書体」
  • 2014年12月9日 • 埋もれた記憶
  • 現代のアニメキャラクターも、700年前の室町時代にはじまり江戸時代の歌舞伎に受け継がれた「かぶく(傾く)」文化にかさなる部分があります。またその「かぶく」は、1200年前の平安時代、かな文字が使われはじめた時代の草書体(そうしょたい)ともかさなります。普通の形を崩し、傾ける。傾けると何かが動く、呼吸がしやすくなる、生命が弾み始める。そんな感じ、しませんか?   「埋もれた記憶の登録ガイド」記事一覧へ

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