9世紀初頭にアンコール王朝が始まる前に、既に寺院を中心とする豊かな地域は、カンボジアには存在していました。地域を豊かにしたのは、水を管理しての二毛作の実現、経済的豊かさを争いとしない地域の聖域、結界の寺院の存在。そして結界の境界線をまたぎ、聖域と社会をつなぎ、日々の現実を調整した地域の実務高官、ポンと称えられた地域の人の活動です。彼らは聖域と社会の異なる文脈を理解し、和を実践したひとたちでした。和の精神は、地域にこそ根ざすものでした。
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