万環百話
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かし屋、あります くらしの算段⑪ |

大阪くらしの今昔館の長屋には、かし屋の張り紙が貼られた家がある。しかしである、斜めに貼られている。これが江戸なら「貸家」とまっすぐに貼る。何故だろう?京都の桂離宮の障子格子に、1カ所ななめの格子がはめられているものがある。目が飽きるからである。飽きさせない(空きさせない)が、数奇屋のスピリッツ。茶室、数奇屋の精神が川をくだり庶民生活では、キャッチとなる。平仮名と漢字を組み合わせ、ひとの目がとまるように仕組むのだ。
くらしの算段