万環百話
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頼朝と法然をつなぐ糸〜九条兼実 頼朝と法然⑩ |

「法然上人伝絵巻」に登場する法然の熱心な信者、九条兼実(かねざね)。摂政の兼実は、建久元(1190)年に鎌倉武士団率いて上洛した頼朝と面談し、頼朝の朝廷工作に協力している。その協力とは、幕府開設につながる将軍宣下。一方頼朝は、この上洛に際し、父義朝はじめ兄弟・姉妹一族の供養を行っている。供養とは何か?親たちの成仏、浄土への導きの願いを祈ることである。仏の慈悲のこころにすがることである。そして仏とは阿弥陀仏であった可能性がある。
頼朝と法然