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中国・黄山
Mount Huangshan
Mount Huangshan
皇
帝を権威つける色彩の系譜
中国・上海 の南西350kmの安徽省南部の黄山は、大小72の峰々の山岳地帯の総称で、仙人となった伝説の皇帝「黄帝」から黄山と名づく。中国随一の名山で、天に屹立する岩山の「怪石」、岩山に根を張り、枝をのばす黄山松の「奇松」、この地形が生み出す雲と霧の「雲海」の「三奇」は、李白を初め多くの詩人や画家を魅了する。またニホンザルや東アジアの人類進化も示唆するチベットモンキーも、標高1000m以下の麓に生息。
©2013 UNESCO
- 防
府市に明治維新後、毛利元昭公爵が建てた邸宅と庭園が、昭和42(1967)年に博物館となり、のちに国が名勝指定する庭園となる。雪舟(1420−1506)の国宝四季山水図など毛利家に伝わる約2万点の文化財を所蔵し展示する。中国・皇帝の権威は、聖域なる山の気に結びつく。また水墨画は五彩を兼ね、聖域の特別な気を伝えるとされた。
- 田
辺市の新庄総合公園内に、祇園南海などの文人画や書を集めた地元出身の実業家、脇村禮次郎のコレクションをもとに、平成8年(1996)に開館した美術館。佐伯祐三の作品など近代絵画の秀作も多く収蔵し、中国からのものも(文人画)、西洋からのものも(近代絵画)自家のものとして形成された日本の美の伝統を伝える。
- 東
京・上野にある明治5(1872)年創設の日本最古の博物館。日本と東洋の文化財の収集保管、調査研究をし、展示紹介する。室町時代の雪舟の国宝秋冬山水図を所蔵する。オーバーハングする断崖の輪郭線を強調する中国の山水画の特徴を表す。雪舟は中国・明に渡り、宮廷画家の李在に師事する。李在は揚子江、江南の山もよく描き、奇なる気を表現する。