春の旅プラン:彦根
新緑期、神様・ほとけ様十三巡り! 彦根藩井伊家30万石は、神仏習合を手厚く保護した。そこに造園事業も育つ。かみごころ、仏心の宿る流れを実感する旅 |
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彦根城
住所:滋賀県彦根市金亀町1-1
Tel:0749-22-2742(彦根城管理事務所)多様なる生命循環を支える琵琶湖は、古代より水運で朝廷を支え、都へ上る要所として城が築かれた。月明かりに浮かぶ美しさが、琵琶湖八景の一つに数えられる国宝・彦根城。約20年をかけて築城された、彦根藩井伊家30万石の城である。江戸時代、当城は江戸幕府の西国監視の拠点だったが、一度も戦をしなかった平和な城である。
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龍潭寺
住所:滋賀県彦根市古沢町1104
Tel:0749-22-2777彦根城近くの当寺は、平安期から源氏に仕えた井伊家の菩提寺で、出身の三河浜名湖近くにある、小堀遠州作庭で有名な龍潭寺から江戸期に移したもの。かつては臨済宗の学問寺として栄え、とくに造園学が有名。そして当時、彦根城とは船で往来できた。ここに小堀遠州をはじめとする近江の土木・作事の妙がある。
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玄宮楽々園(玄宮園)
住所:滋賀県彦根市金亀町1-1
Tel:0749-22-2742(彦根城管理事務所)彦根城を借景とする当園は、延宝5(1677)年、4代当主井伊直興が造園したもので、名は中国宮廷庭園に由来する。近江八景の琵琶湖を模す大きな池に突き出して臨池閣が立ち、築山に敢えてひなびた客殿の鳳翔台がある。その景観には、中国神仙思想の無、禅宗様浄土景観の空が多層にかさなる。はかなき生命(いのち)に天晴れを見立てる。