万環百話
琳派にあって狩野派にないもの 本から始まる旅(24) |
日本伝統絵画の高踏、江戸初期の光悦・宗達、光琳・乾山兄弟、抱一・其一へ私淑・追慕する琳派と室町から江戸時代まで時の権力者の絵師を子弟相伝する狩野派。雅さの優劣は言えないが、琳派にあって狩野派にないものはデザイン性。狩野派に草庵の茶室の絵は描けないが、現代パリのグランシェフのごとくのその多階層の構成性はもうこの世に現れない。その凄さを伝える本が「謎解き洛中洛外図」と小説「雪古九谷」。誘う旅が山形・米沢と石川・加賀。
本から始まる旅
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