万環百話
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祭りの算段 くらしの算段⑭ |

江戸時代、生産地では秋祭り、大坂では夏の天神祭。商売モノは片付けて、店先に布を縦につなぎ合わせた垂幕の慢幕をかけて、内に自慢の屏風を飾り、店毎に典雅を競う。夕方には提灯を灯し、涼風に誘われてくるなじみ客や親類にお茶や煙草盆を勧めてもてなす。そしてツゲの櫛、ベッコウの簪をつかった鶏親子の「飾りもの」。店で売る高価な化粧道具一式で見立てを造る。商売モノで祭りの飾りを競う、おもしろい!おもしろさは、算段である。
くらしの算段
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祭りの算段 くらしの算段⑭ |