万環百話
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店しもたんや くらしの算段⑫ |

再現された商家に、玄関に背の高い大坂出格子とよばれる柵が通りの庇の下に設けられているものがある。仕舞屋・しもたや。商売せずとも他の地代・家賃収入が入るので、店を仕舞う・閉店した店である。しもたやの言葉の響き、シャッターとは違う出格子の感じもやわらかい。理由はふたつ。江戸時代の職住一致の町屋は、商売を仕舞ってもひとは住んでいる。通りでは他の店が往来に開き商売を続けている。コミュニーティの算段である。
くらしの算段
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店しもたんや くらしの算段⑫ |