春の旅プラン:大津
4月、山王祭、ワタシの情感! 日本の神は招かれ訪れる。瀬田の夕照に、コチラとアチラのワタシがかかる。芭蕉が求めた風狂の美、そのワタシを探る旅 |
-
近津尾神社 幻住庵
住所:滋賀県大津市国分2-5
Tel:077-533-3701守屋が日々絵日記をつづった故郷、岐阜・大垣は、江戸時代、風狂の美を求めた芭蕉の「奥の細道」むすびの地。風狂とは?風流は、先人の遺風を継ぐこと。風狂は更に進んで、境や極みまでいくこと。芭蕉が目指したのは、先人のこころの境。その体感に興趣を感じた。芭蕉が風狂の旅のあと過ごした地が大津、幻住庵。ここで芭蕉は現実と幻とともに暮す。
-
瀬田の唐橋
住所:滋賀県大津市唐橋町~瀬田1丁目
Tel:077-534-0706 (石山観光案内所)風狂の旅を終えて、芭蕉が眺めたのは、後に歌川広重が浮世絵に描く「瀬田の夕照」である。瀬田とは、琵琶湖から唯一流れ出る瀬田川の流れ出るところであり、唐橋とは、今もかかる瀬田川の橋。東海道と京の都をつないだ。その時点で、芭蕉の人生は残り5年を切っていた。日が沈むときにひとは、多くのことを悟るという。風姿と旅情はかさなりあう。
-
滋賀県立近代美術館
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
Tel:077-543-2111瀬田の唐橋の東の丘陵にある美術館。日本を代表する女流日本画家 小倉遊亀の作品を紹介する。大正から105歳の天寿を全うするまで、時代とともに力強い構成と鮮やかな色彩で、生き生きと女性像を描きつづけた小倉遊亀。名もなき草花の命も慈しみ、生(き)の芸術をめざして極みまでたどり着いた。生命(いのち)のリズムを表現し続けたひとである。
-
船渡御・粟津の御供
住所:滋賀県大津市坂本5-1-1
Tel:077-578-0009山王総本宮・日吉(ひよし)大社「山王祭」のフィナーレを飾る神事。参詣者は、唐崎沖に向かい、神輿を乗せた船を見送るしかできないが、天智天皇期、山王神社の西本宮祭神大己貴神(おおなむちのかみ)が奈良から琵琶湖を渡る際に、船上で粟の御膳が献じられた故事に由来する。現代に故事をかさね、受け継ぐ意味は?古代、神は旅をする。日本人のもてなしは、神事に由来することを知る。