夏の百話:鎌倉
8月、鶴岡八幡宮ぼんぼり祭! 夏の邪気を祓う、実りの訪れを願う神事がつづく。律令・荘園制末期に天災がつづく。頼朝の「地域」鎮護システムを知る旅 |
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鶴岡八幡宮 ぼんぼり祭
住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
Tel:0467-22-0315鎌倉は、頼朝公の父祖と縁が深き地。日本のシステム、武家の幕府制度を始めた新しき地。毎年8月の立秋の前日に、源氏池のほとりで行われる夏の邪気を祓う神事が夏越祭。参道で「茅の輪くぐり」を行い、健康を祈り、舞殿では巫女により「夏越の舞」が奉納される。翌日には実りの秋の訪れを奉告する立秋祭、源実朝公の誕生日の9日には、遺徳を偲ぶ実朝祭が執り行われる。
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北鎌倉古民家ミュージアム
(旧鎌倉古陶美術館)
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内392-1
Tel:0467-25-5641頼朝は、鎌倉街道に御家人を配置し、能「鉢の木」ごとくの武士道は、禅宗思想を背骨とした。本館は、鎌倉街道とつながる北鎌倉に、福井県や県内から築100年以上の古民家3軒を移築した美術館で、季節に応じて企画展や常設の美術品を展示。現在は、企画展・個展の開催希望者も募集している。
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建長寺
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内8
Tel:0467-22-0981当寺は、1253年、中国西蜀淅江省に生まれた宋時代の渡来僧・蘭渓道隆によって開かれた。禅は大和政権が形つくられる5世紀半ば、達磨大師により海路中国に入り、7世紀に中国に定着したパーソナルな仏教、思想である。その禅が、公家にかわって国家を担う武家の精神的支柱とかさなる。ちりひとつない本寺の境内からは、実践思想の禅がみえる。
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鎌倉国宝館
住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-1
Tel:0467-22-0753当館は、頼朝が開いた鎌倉新時代の様子を紹介する。所蔵品は、鎌倉・室町時代に制作された、または当代の中国、宋・元からもたらされたものが多く、地方的、あるいは異国的な味わいが強く、また写実的で力感や臨場感に溢れる。特に禅宗文化の影響が著しく、公家にかわり武家が国家を担う時代、中世日本がわかりやすく紹介されていて、実感できる。